【動画&記事翻訳】ミュージカル『シラノ』記者会見が行われました
会見映像
今後、リュ・ジョンハンさんのコメントを中心に順次翻訳していきますので、お待ちください。
尚、こちら動画は「ザ・ミュージカル」の許可を得て当サイトに掲載しています。転載はご遠慮ください。
俳優リュ・ジョンハン、プロデューサーに初挑戦、成功するだろうか?…ミュージカル『シラノ』1
2017.05.15
[文化ニュースMHN ヤン・ミル記者]
「初めて俳優としてデビューした時よりも、今のほうがより緊張してドキドキしている」
『モンテクリスト』『ジャック・ザ・リッパー』『マタ・ハリ』など、デビューから20年間、数多くの作品で主役として活動中の俳優リュ・ジョンハンがミュージカルのプロデューサーに挑戦する。15日の午後、ソウルの麻浦区にあるCJ E&M センターでミュージカル『シラノ』の記者会見が開かれた。
この日の記者会見は、ミュージカル評論家でスンチョンヒャン大学のウォン・ジョンウォン教授が司会を務め、プロデューサー リュ・ジョンハン、作曲家のフランク・ワイルドホーン、演出家のグスタボ・ジャジャックが登壇した。ミュージカル『シラノ』は、全世界的に数多くの映画やドラマなどのモチーフになったフランスの劇作家エドモン・ロスタンの1897年作の戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』が原作だ。
シラノが長きにわたって愛される理由は、シラノの立体的なキャラクターと世相を風刺する物語のためだ。詩を愛する剣客、自由奔放で変わり者だが不正不義を見ると黙っていられない正義感のある男、何事にも堂々としているが愛する女性の前では堂々とできない男、そんなシラノは誰よりもロクサーヌを愛するロマンチストだ。そして、卑怯で権力欲に染まった貴族たちを批判し世相を風刺する戯曲のストーリーは、時が経っても愛される要因として作用した。
ミュージカル『シラノ』は作曲家フランク・ワイルドホーンとシナリオ及び作詞家のレスリー・ブリッカス コンビによって2009年に日本で初演された。純粋な愛の物語と美しい音楽で好評を得たミュージカル『シラノ』は2013年に東京で再演され、来る7月7日から10月8日までLGアートセンターで国内では初上演される。制作陣の会見を通し、ミュージカル『シラノ』を詳しく見てみよう。
――挨拶の言葉をお願いします
リュ・ジョンハン:ミュージカル『シラノ』でプロデューサーを務め、また俳優としても出演することになった。1997年に『ウェストサイドストーリー』で世宗文化会館でデビューした。その時は幼くて、自分が俳優としてデビューすることに何の疑問もなかったし、何も知らなかった。20年間俳優として活動をしてきたが、プロデューサーとしてデビューするのは、また感じが違う。緊張とドキドキと、楽しみでもある。皆さんに評価してもらわなければならない。だから、基本的にうまくやりたい。今まで俳優として観客に多くの話をしてきたとすると、よいプロデューサーとして作品を紹介するという使命感があり、より懸命に努力している。
フランク・ワイルドホーン:韓国に再び来られて嬉しい。もうすぐ、韓国にマンションを買わなければならない気がする。現在、『ジキル&ハイド』の公演中で、『マタ・ハリ』『シラノ』の練習中なので忙しく過ごしている。今日は特に光栄な席だ。『シラノ』のシナリオ・作詞家であるレスリー・ブリッカスに替わって来た。感謝している。
グスタボ・ジャジャック:韓国に再び戻ってこられて嬉しい。韓国では4作目になる。最も素晴らしい作品になることを願っている。クラシックなストーリーでアプローチすることになるだろうが、『シラノ』はすでに認められている作品で、私たちが疑う余地のない作品だ。素晴らしい物語と最も素晴らしい音楽が一緒になった。横にいる天才作曲家(フランク・ワイルドホーン)が書いた。韓国のミュージカル界で最も素晴らしい俳優とも共に作り上げている。とても熱心に公演するアンサンブルとキャストを見ることになるだろう。
私たちがこのショーのために懸命に取り組んでいることを必ずお見せしたい。素晴らしい要素の数々をすべて盛り込んだよい公演になるように努力する。また、リュ・ジョンハン プロデューサーの初作品だ。20年間、ミュージカル界で仕事をしたが、スター俳優がこんな風に私のプロデューサーになるのは初めてだ。一部のプロデューサーはミュージカルがどんな風に進められるのか、よく知らないケースがある。そういった面で、私にとっては大きな幸運だ。アーティストでありながらプロデューサーでもあるため、心からミュージカルがどんな風に進められるのかを知っている。だから、観客にも大きな経験となるだろう。
――『シラノ』ミュージカルプロデューサーをすることになったキッカケは?
リュ・ジョンハン:本当にありえないような理由で『シラノ』をすることになった。昨年の3月頃のことだ。フランク・ワイルドホーンは私と多くの作品を共にして、よい友人として今まで過ごしてきた。以前から知ってはいたが、当時初めて、偶然昼間に食事をする機会があった。フランクとたくさんの話をする中で『シラノ』という作品について、初めて聞くことになった。その時は『シラノ』についてよく知らなかった。フランクが「とてもよい作品があるのだが、韓国で公演する時は君がシラノをやってくれたら嬉しいな」と言われた。
台本と音楽があるのかを聞き、あると言うので見てみた。台本を読んだ瞬間、この作品は何がなんでも自分がしなければと思った。このようなキャラクターは今後俳優をしていて出会う事ができるだろうか、という期待感と興奮があった。この公演を上演することができるのか聞いてみたが、いつ公演できるか分からなかった。冗談で制作を私がするから、私にやらせてくれないだろうかと言うと、快く笑いながら「君の挑戦に拍手しよう」と言いながら、ありがたくライセンスをくれた。こうして、このプロジェクトを進めることになった。
――作品のオーディションの審査に自ら参加したと聞きました
リュ・ジョンハン:昨年の10月に演出のグスタボ・ジャジャックと一緒にオーディションをした。いつも私は選ばれる立場だが、自分が選ばなければならないので、新しい経験だった。とても面白かったのは、オーディションに参加する半分以上が知っている俳優だった。「同じ俳優なのに、自分がどうして彼らを評価することができようか」という思いから、点数を付けることはせず、韓国の演出家に任せた。
しかし、昔から知っている大先輩がオーディションを受けに来た。だから、自分はオーディション会場に座っていられなかった。先輩が演技する姿を外で演技が終わるまで待っていて、その後「来てくださってありがとうございます」と言葉をかけた。万感の思いが込み上げてきた。全ての俳優を選びたかったが、非常に困った。次からはオーディション会場に来て、審査してはいけないなと思った。
――どんなキャスティングを推薦したい?
リュ・ジョンハン:アンサンブルからシラノまで、すべて完璧なキャスティングだ。練習を始めて1週間が経ったが、自分がとても不足していると思う。私を大目に見て下さるとありがたい(笑)
――リュ・ジョンハン俳優に関して話してください
フランク・ワイルドホーン:まず、私は特別な音楽教育を受けたわけではない。私自身、音楽を日々、学んでいる立場だ。面白い裏話があるのだが、まず最初に、リュ・ジョンハン俳優と今まで、5作品でご一緒した。『ジキル&ハイド』『ドラキュラ』『カルメン』『モンテクリスト』『マタ・ハリ』を一緒にした。だから、外国の作曲家である私と韓国のリュ・ジョンハン俳優の間には物凄い相性と特別な関係が成立したと思っている。
リュ・ジョンハン俳優を見ていると、学生のように日々、学ぼうとする熱意がすごい。それが共通点で、相性が良いのではないかと思う。リュ・ジョンハン俳優が言ったように、昼食を共にし、学ぼうとする心持ちを維持して、挑戦する課題を自ら作らなければと考えた。リュ・ジョンハン俳優も多様なキャラクターを並べて実験してみたいという悩みがあると言った。だから、プロデューサーと俳優を兼ねるアイディアが出たんだと思う。
[文化ニュースより]
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翻訳:リュ・ジョンハンプロジェクト