【公演解説】ミュージカル『シラノ』詳細あらすじ

   2019/08/17

『シラノ』概要
概要はinterparkの日本語ページ(2017年公演のページとなります)をご参照ください。(2019年公演情報はこちら

『シラノ』詳細あらすじ  
※曲名は邦題があるものはそれも併記しておきました。 
※セリフ内容は正確なものというより、だいたいそのようなことを言っているとニュアンスで捉えてください。

1幕

<1場> 劇場にて
ここは1640年のパリのブルゴーニュ劇場。
芝居好きや野次馬が集まって幕が上がる前のわさわさ状態。
皆の関心は、シラノがモンフレールという大根役者に1カ月舞台に立つなと警告していたけど、果たしてモンフレールは今日出演するのか?ということ。
ここでシラノは詩人で豪放磊落な剣豪だという人となりが歌われたり、ロクサーヌとクリスチャンがすれ違いざまに一目ぼれしたりがある。
♪ Let The Play Begin(幕を上げろ)

舞台の上には下手な役者モンフレールが登場して舌足らずにセリフを話し始める。
みなが下手さ加減にうんざりしていると
「舞台に立つなと言っただろ」とどこからともなく声が聞こえてくる。

上手オケピの中から登場してくるシラノ。
「俺が3回手を叩くうちに消えろ」と言ってモンフレールを追っ払うシラノ。

劇場主から今日の稼ぎはどうしてくれると文句を言われて
「これを受け取れ!」と自分の全財産が入った財布をあげてしまう。

ここで鼻が大きいシラノの顔が強調され、
「なんでそんなに俺の鼻を見るんだ?」と歌いだす。
♪ My Nose(邦題:俺の鼻)

そんなシラノの振る舞いに気分を害したヴァルヴェール子爵と剣で戦うことになるが、詩人でもあるシラノは、この決闘を「詩を作りながら戦う」と宣言する。

♪ Touch(邦題:さっとひと突き)
歌いながら詩を読んで、剣でヴァルヴェールを翻弄するシラノ

歌い終わりで相手をやり込めるシラノ。
友達のル・ブレから、「また敵を作って~」と心配される。

そこにやってきたのがロクサーヌの侍女。
急にドギマギしはじめるシラノ。
「お嬢様が二人だけでお会いしたいとおっしゃってますが。場所はどちらにしましょうか?」
と聞かれて、慌てる気持ちを必死で隠しながら、なじみのパン屋で朝7時に会うことにするシラノ。

友のル・ブレから「ロクサーヌってお前が小さいころから妹のように親しくしていた女性のことか?」と聞かれるが、いつもと様子の違うシラノに
「どうしたんだよ、まさかロクサーヌのことが好きなのか?」
と図星を指されてて戸惑うシラノ。
「お前が恋に落ちるなんて~」とびっくりするル・ブレから
「彼女はお前の気持ち知ってるのか?」と聞かれて
「こんな鼻の俺が恐れ多くて告白なんてできるか」
と言って、ロクサーヌを恋しく思う気持ちを歌いあげる。 
♪ Roxane(邦題:ロクサーヌ)

そこに友人リニエールがやってくる。
書いた文章が誰かお偉方の逆鱗に触れたらしく、ネール門で100人の男に待ち伏せされていると。俺死んじゃうよ~と泣き言をいう友人をシラノは大声で笑い飛ばし、俺が片付けてやるよ! と頼もしく歌いだす。
♪ Bring Me Giants(邦題:相手は百人)
自由に堂々と闘うというシラノの気概を歌い上げる歌。

<2場>パン屋 (翌日の朝の設定)
シラノのなじみの店で、詩が大好きな男、ラグノーが経営しているパン屋。
開店準備で忙しそう。
♪ Pastry and Poetry(邦題:料理人で詩人)

シラノがやってくる。
「今何時だ?」 「6時57分」
ロクサーヌとの約束の時間の7時まで間もない。
2人だけになりたいので焦るシラノ。
ついにはラグノーを始め、強引に客を追い出してしまう。

そこにやってくるロクサーヌ。

邪魔な侍女を追い出すために店のケーキをあげて「新鮮な空気と一緒にどうぞ!」と外で食べるように促してようやくロクサーヌと二人きりになる。

「シラノ、お久しぶり。突然連絡したのに会ってくれてありがとう」とほほ笑むロクサーヌ。
「とんでもない!」と嬉しそうなシラノ。
「昔からあなたは私の言うことは何でも聞いてくれた素敵なナイトだったわ」
「君は私のお姫様だった」
ロクサーヌはシラノが手にケガをしているのに気が付いて包帯を巻いてあげる。
(舞台では表現されていませんが、昨夜は100人を相手に戦ったのでケガをしている設定)
すっかり親し気な雰囲気になったところで、肩を寄せ合って、昔二人で遊んで過ごした美しい思い出話を歌う2人。
♪Summer Time Bergerac(邦題:ベルジュラックの夏)

歌が終わって、
「実はあなたに告白することがあって来たの」と切り出すロクサーヌに、
「え、告白?」とびっくりし、
もしやロクサーヌも自分に気があるのかと期待を膨らませて彼女の告白を促すシラノ。
「言ってもいいかしら」
「言わなきゃ!」
そして自分の思いを歌いだすロクサーヌ
♪ Someone(邦題:運命の人)
「お慕いする人ができたの、心臓がときめくの。もしやその方も私と同じ思いなのでは…」
というように、ロクサーヌの思わせぶりな告白に、てっきり自分のことかと思い込むシラノだが、
「顔もきれいで…」という彼女の言葉であれ?となって、
しまいには
「私の特別な彼の名前は…クリスチャン~というの、今朝からあなたのいるガスコン青年部隊に配属になったのよ~」
と無邪気に言うロクサーヌにがっくりするシラノ。

シラノは気を取り直して
「なんで特別な人だとわかったんだ?」と聞くと
「目と目が合って…」
「それだけ?」
「それで十分でしょ」
「そんなに簡単に恋に落ちるなんて~」
「私も不思議なの」
ここで侍女が「食べ終わりました~」と入ってくるが、
「まだ食べてて!」と追い出すシラノ。

「そいつは利己的かもしれないし、悪い奴かもしれないじゃないか」
「そんなことないわ、わたしにはわかるの彼がいい人だって…」
「バカかもしれないし」
「だったら私死んじゃうわ」
と、シラノは一生懸命に思い直させようとするも、恋に浮かれているロクサーヌの耳には全く届かない。
「じゃあ、俺に頼みって何?」
「あなたのいるガスコン青年隊は荒っぽいというから、彼の友達になって彼を守ってあげて…」と。
恋敵を守らなければならないのか~と切ない気持ちになりながらも、彼女の頼みを聞いてやるシラノ。
最後に「彼に私への手紙を書くように伝えて」と言いおいて帰っていくロクサーヌ。

落ち込むシラノ。

一人でいたいところなのに
ラグノーが入ってきたり、
カルボン隊長やド・ギッシュ伯爵をがやって来てシラノに話しかける。
「昨晩100人を倒したそうだな~、詩人でもあるそうだが、私の詩人にならないか?」というド・ギッシュ伯爵の申し出を断るシラノ。「私は誰のものにもなりません」

そんな話をしていると
ガスコン部隊の面々が大騒ぎしながらやってくる。たくさんの帽子を剣に刺して、昨晩逃げ出した者たちの帽子で戦利品だと言いながら気勢を上げる隊員たち。
「(待ち伏せなんて)誰がやらせたんだか!」 と言うと
「私がやらせたんだ」とドギッシュ。
ばつの悪い沈黙が流れる。
ここでシラノとガスコン青年隊の面々で勇ましく歌い上げる。
♪ The Gascons(邦題:我らガスコン)

舞台上にはクリスチャンがいる。早速隊員たちから洗礼を受けている感じ。
シラノに気が付いて「あの鼻の~」と言いかけると隊員たちから
「鼻」のことには絶対に触れてはダメだ!ときつく注意される。

一方ではシラノに100人を相手にした武勇伝を話してくれとせっつく仲間たち。
促されて話を始めるシラノ。

気分よく話し始めると、横から「鼻」という言葉を差し入れてくるクリスチャン。
なんだあいつは?とカッとなるシラノ。
新入りのクリスチャンだと紹介されて、
こいつがロクサーヌの思い人か…と怒りを抑えるシラノ。
気を取り直してまた話し始めると
またもや「鼻」と言い出すクリスチャン。その都度まわりの隊員たちはビクつく。
二度ほどこのやり取りがあって、ついにシラノはキレてみんなに出て行け~と追い出してしまう。

クリスチャンと二人きりになったところで、
シラノは、「ハグしよう」と言ってクリスチャンと抱き合い、俺はロクサーヌの兄のような存在だと言って、彼女が君に一目ぼれして手紙を書くようにと言っていると伝える。
でもクリスチャンは「僕は手紙なんか書けない。バカなのがバレてしまう」と。
「いやお前はバカじゃない。本当のバカは自分がバカだということもわからない。でも君は自分がバカだとわかってる、だからバカじゃない」
と言われてしまうクリスチャン。
「さっきの鼻尽くしは良かったぜ」
「男に対しては大丈夫でも女性に対しては全くダメなんです~」
自信なさげなクリスチャンを見かねてシラノは
「じゃあ俺が手伝ってやろう。俺の文才とお前の美貌で完璧だ~」と歌う。
♪ The Perfect Lover(邦題:完璧な恋人)

<3場>ロクサーヌの家のバルコニー~庭
クリスチャンからの手紙をうっとりしながら読みふけっているロクサーヌ。
「なんて美しい詩なのかしら~」

そこにド・ギッシュ伯爵がやってくる。
「父からお金のために結婚するように言われているけれど、自分は死んでも嫌なの」と侍女に打ち明けるロクサーヌ。

ド・ギッシュ伯爵とのやりとり
自分は戦場に行くのでしばらくお別れだと聞かされて、こっそり喜ぶロクサーヌ。
でもガスコン青年隊も一緒で、シラノには恨みがあるので戦場で恨みを晴らしてやると。
クリスチャンも戦場に行かされると思ったロクサーヌはとっさに
「シラノを懲らしめるなら戦場に行かせないのが一番よ。シラノは闘うのが好きだから」
と言ってド・ギッシュに納得させる。
♪ Who But A Woman(君という女性は)

去っていったドギッシュに向かって思った通りに事が運んで上機嫌で
「行ってしまって私の英雄、クリスチャンを置いて~」
と叫ぶロクサーヌ。
そしてロクサーヌは侍女と共にいったん退場。

そこにやってくるシラノとクリスチャン。
でもクリスチャンは「もう自分の言葉で彼女に愛を伝えるから大丈夫だ」と言い張る。
そこに戻ってくるロクサーヌ。
「あ、やっぱりだめだ、シラノ帰らないで~」と引き留めるが、シラノは帰ってしまう。

ロクサーヌはクリスチャンを前にして目を輝かせて
「さあ、私をどんなふうに愛しているか言葉で表現してみて~」とおねだりするが、クリスチャンは「愛してる」という武骨な言葉しか出てこない。
手紙のようなうっとりする素敵な言葉を期待していたロクサーヌは
そんなクリスチャンにあきれて部屋にこもってしまう。

一人残されて、上手く気持ちを表現できない自分のもどかしい思いを歌うクリスチャン。
♪If I Only Had The Worlds(言葉さえ言えたなら)

陰で見ていたシラノが見かねて慰めに来る。
そして「まだ遅くない」と言って、自分がバルコニーの下に隠れてクリスチャンに愛の言葉を教えてやる。

すっかりへそを曲げて部屋に引きこもってしまっているロクサーヌ。
シラノに教えられるとおりに熱い愛の言葉を投げかけるクリスチャン。
その言葉に機嫌を直してバルコニーに姿を現すロクサーヌ。
「なぜ途切れ途切れなの?」
言葉が続かなくなって、シラノが代わりにしゃべり始める。
そして、着ている帽子とマントを交換してクリスチャンに代わって彼女への愛を語り続けるシラノ。
クリスチャンの代わりながらも、いつの間にか自分の思いを切実に告白していくシラノ。
クリスチャンのふりをしたシラノの愛の言葉に気持ちが動かされ、ロクサーヌが歌う。
♪ Love is Here at Last(邦題:これが恋)

バルコニーの上と下で熱い恋心を確認し合っている二人の姿を陰で切なげに見つめるシラノ。
歌終わりでクリスチャンがバルコニーを駆け上がってロクサーヌにキスをする。
それを寂しそうに見ながらシラノはつぶやく
♪ My Word Upon His Lips(邦題:俺の言葉で口づけを)
恋しい人を酔わせた言葉は自分の心の言葉なのに、キスはあいつに捧げられる~
というような切ない想いを吐露する歌

そこに神父がロクサーヌを訪ねてやってくる。
ド・ギッシュ伯爵からの手紙を預かってきたのだ。

手紙を読むロクサーヌ。
♪ DE Giucse’s Letter(ド・ギッシュ伯爵の手紙)

その手紙には「戦場に行く前に結婚しよう」と書かれていたが、ロクサーヌはとっさに
「枢機卿の命令で、今晩すぐに私にクリスチャンと結婚せよと。神父様に守礼をしてもらって~」と書かれていると内容を言い換えて、クリスチャンとの結婚にこぎつける。
そしてシラノには「ド・ギッシュがやって来るのを何とか防いで~」と頼む。

ロクサーヌ、クリスチャン、神父は結婚の儀式を上げるために引っこむ。
後を頼まれたシラノはどうしたら10分間ドギッシュを足止めできるか考えて、通りがかった仲間たちと考えて、月からやってきた宇宙人のふりをしてド・ギッシュをけむに巻く。
荒唐無稽ではあるけれど楽しいお遊び場面。
♪ I Fell From The Moon(邦題:月から落っこちた)

結婚式を終えて出てくるロクサーヌとクリスチャン。
欺かれたと知ったド・ギッシュ伯爵は怒りでクリスチャンとシラノに戦場へ行くように命令する。
新婚早々別れを余儀なくされる二人。
悲しむロクサーヌはシラノに「あの人を守って~」と泣きながら頼み込む。
♪ Take Care Of Him(邦題:あの人を守って)
あの人にちゃんと食べさせて、ちゃんと休ませて~
シラノは「わかった」「そうするよ」と切なげに返事をします。
「危険な目に合わないように助けてあげて」
「努力はするけど、戦場だから…」
「そんなこと言わないで、信じてるわ」
そして最後にロクサーヌは「あの人に手紙を書くように言って、私のために~」と
歌います。

一人になったシラノは自分の切ない想いを歌います。
♪ Alone(邦題:独りで)
なぜ神は私だけ~と恨み節で始まるが、自由に一人で生きるのだと堂々たる自分の気概を歌い上げる。

1幕終わり

2幕

<1場>戦場にて
♪ Memories of Paris(邦題:パリの思い出)
戦場での疲労がたまっているガスコン隊員たち。故郷のパリでの思い出を懐かしんで歌う。

歌い終わりでシラノがやってくる。
ロクサーヌに頼まれた手紙を毎日書いて、危険を冒して包囲網を突破して手紙を出しに行ってきたのだ。そんなシラノを友のル・ブレは心配する。

休んでいる兵士たちの前にド・ギッシュ伯爵がやってくる。
♪ DE Guiche’s Scarf(邦題:名誉のスカーフ)
 連隊長という自分の身分を表すスカーフを投げ捨てたド・ギッシュ伯爵とそれを拾ったシラノが伯爵をやり込める歌。

戦況が厳しくなってきたことで、クリスチャンはシラノに
「ロクサーヌへ最後の手紙を書きたい」というと
「もう書いた」と言って自分が書いた涙にぬれた手紙を渡すシラノ。
♪ Christian’s Letter Of Farewell(邦題:さよならの手紙)
シラノが書いた手紙の内容は、「死ぬことよりもロクサーヌにもう会えないことがつらいのだ」というシラノの想いが込められているので、つい「俺は~」と言ってしまい、言い直して、あくまでもクリスチャンの思いを代弁しているのだとごまかしている。

そこに不審な人物の馬車がやってくる。
それはロクサーヌだった。彼女はラグノーと共に、たくさんの食料をもって戦場までやって来たのだった。驚く隊員たち。

食料に酒に沸く隊員たちだったが、ド・ギッシュ伯爵がやって来たので慌てて食料や酒を隠す。

♪ Forward To Glory(邦題:栄光に向かって)

皆が退場していく中、シラノはクリスチャンを捕まえて
「ロクサーヌから手紙のことを言われても戸惑わないように言っておく。実は手紙をたくさん書いていたんだ」
「毎月?」「もっと」「毎週?」「もっと」「週に2、3回?」「いや、毎日だ」
それを聞いて、クリスチャンはシラノのロクサーヌへの想いに気が付きます。
♪ Every Single Day(邦題:どんな日も)
一文字一文字に思いを乗せて毎日手紙を書いていたシラノの気持ち、その手紙を受け取ったロクサーヌの気持ち、その事実を知って戸惑うクリスチャンの気持ちが歌われる三重唱。

クリスチャンと二人きりになったロクサーヌは、毎日の手紙に心動かされて戦場まで来たのだと告白する。「初めはあなたの外見に恋していたけれど、今ではたとえあなたの外見がどうであろうとあなたの魂を愛している」と言われ、複雑な思いにとらわれるクリスチャン。

クリスチャンはシラノに対して「ロクサーヌが愛しているのは自分ではなく君なのだ」と伝える。シラノはそんなことはないと歌い返します。
♪ She Loves You(邦題:愛されてるのは)

クリスチャンはシラノにロクサーヌに真実を話してどちらを選ぶか決めてもらおうと言いおいて戦場に出ていきます。
シラノはロクサーヌの「たとえクリスチャンがどんなに醜い男だったとしても彼を愛する」という言葉に勇気を得て、手紙を書いていたのは自分なのだと告白しようとした矢先に爆音が響いてクリスチャンが負傷したことを聞かされます。
シラノは運ばれてきたクリスチャンに「本当のことを話したけど彼女は君を選んだよ」と話しかけてやります。
亡くなってしまうクリスチャン。嘆き悲しむロクサーヌと、これでもう自分の想いは口にできなくなった…と歌うシラノ。
♪ I Can Never Tell Her(邦題:決して言えない)
♪ So Young, So Beautifel(邦題:あまりにも若く美しく)

戦況が激しくなる。ロクサーヌをド・ギッシュ伯爵に託してシラノは死を覚悟して勇敢に戦います。
♪ Soon(邦題:もうすぐ)
♪ Gascorns reprise(邦題:我らガスコン)

<2場>修道院にて
それから15年後…
♪ The Days Of Autumn(邦題:秋の日)

修道女たちの会話で、喪に服しているロクサーヌのもとにこの15年間ずっと毎週土曜日の6時に欠かさずシラノがやって来て一週間の出来事を話していくのが恒例行事になっていることが分かります。
そこにロクサーヌがド・ギッシュ伯爵と共にやってきます。
許しを求めるド・ギッシュに既に許していると伝えるロクサーヌ。
ル・ブレもやって来て、いまだに敵を作り続けているシラノの心配と、彼が経済的に困窮していることを話します。
それでも彼は自由に生きる素晴らしい人だということをロクサーヌが歌います。
♪ No Finer Man(邦題:彼こそ奇跡)

ラグノーがやってきますが、ロクサーヌはド・ギッシュを見送りに出ていきます。
ラグノーはル・ブレに、シラノが街中で誰かの刃物に刺されて重傷だと伝えに来ます。
シラノの状態を見にラグノーとル・ブレは退場し、戻ってきたロクサーヌはそのままベンチで刺繍をしながらシラノを待ちます。

6時の鐘が鳴り終えても現れないシラノ。でも絶対に来るわと自分に言い聞かせていると
シラノが遅れてやってくる。
「送れるなんて珍しい~」というロクサーヌにいつものように1週間のニュースを面白おかしく話して聞かせるシラノ。
♪ Cyranis Gazette(シラノのニュース)

途中で苦しそうになるが、古傷が痛むのだとごまかすシラノ。
そしてロクサーヌに「クリスチャンの最後の手紙を今日見せてもらえると嬉しい」と頼む。
手紙を渡すロクサーヌ。それを読み始めるシラノ。その読み方と声にはっとなるロクサーヌ。
♪ Farewell My Love(邦題:幸せで)
「あの手紙を書いたのはあなただったのね」
「いや違う 俺は君を愛したことはない」と最後まで認めようとしないシラノ。
でもロクサーヌは確信します。
「あなたを愛しているわ」
「心配するなずっとそばにいるから、さようなら、私の愛」
そして最後のニュースは自分のことを語り、出血しているお腹を見せます。
驚き悲しむロクサーヌに自分のために泣くなと言います。
「クリスチャンのために涙を流すとき、そのうちの1,2滴だけ自分のために流してくれればいい」と。
「最初の涙と最後の涙をあなたのために流すわ」と約束するロクサーヌ。

そして最後は立ち上がって死神に立ち向かうシラノ。
たとえ望みがなくとも戦うのが男の心意気だ~と
♪ Alone reprise(邦題:独りで)
力尽きて崩れ落ち、ロクサーヌの腕の中で息を引き取るシラノ。

幕  


 
あらすじ制作:リュ・ジョンハンプロジェクト
参考ブログ<←クリック>(あらすじ制作にあたり韓国の方のブログを参考にさせていただきました。許可を得て載せています)

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