All About リュ・ジョンハン インタビュー

 

All About リュ・ジョンハン インタビュー

 観客目線、ファン目線とはひと味ちがう角度から俳優リュ・ジョンハンさんの魅力をひも解く、All About リュ・ジョンハンインタビュー!今回、ご登場いただくのは韓国で唯一のミュージカル専門雑誌『THE MUSICAL』編集長のパク・ビョンソンさんです。

パク・ビョンソン氏 プロフィール

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 ソウル私立大学国文学科卒。韓国で唯一のミュージカル専門雑誌『THE MUSICAL』編集長として16年に渡って、韓国ミュージカル作品、俳優、クリエイディブスタッフ達の取材を行う。外国ライセンス作品だけでなく、韓国オリジナルミュージカルの知識も豊富で、戯曲の監修等にも携わる。最近では韓国で行われる各種ミュージカル賞の審査委員だけでなく、韓国芸術総合大学にて未来の韓国ミュージカルを担う学生たちに向け教鞭を取っている。

インタビュー

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リュ・ジョンハンという存在

 

── ‘リュ・ジョンハン’という俳優の存在を認識したのはいつですか?その時の印象やエピソード等は?

 2002年に上演された『オペラ座の怪人』のラウル役が初めてです。第一印象は、とてもクラシックな発声で紳士然とした舞台上でのマナーでした。英国の紳士が出てきたかのような印象を受けましたね。『オペラ座の怪人』自体が非常にセンセーショナルな舞台でしたので、特にジョンハン氏は声楽を専攻されたこともあって、大きな話題となりました。

 全体的に、ジョンハン氏を始め当時のキャストがミュージカル音楽をクラシックに表現することができたため、韓国ミュージカルの歴史を変えた作品であるとも言えます。

── リュ・ジョンハンさんは、初演にキャスティングされることが多いように感じますが、それはなぜでしょう?

 韓国のカンパニー(制作会社)は、初演だけでなく再演でもいつもリュ・ジョンハンという俳優をキャスティングしたいと思いますが、ジョンハン氏本人が再演をしない傾向があります。各カンパニーは、初演にキャスティングするというより、作品を表現できる歌唱力、男性主人公が持ち合わせなければならないファンタジー性を体現できる俳優がジョンハン氏であるため、新しい作品のキャストコールが絶えないのだと思います。

── 制作会社が考える‘リュ・ジョンハン’とは?

 ジョンハン氏は、韓国ミュージカル界において非常に誠実で、歌唱力にも優れ、何よりも舞台をするにあたっての自己管理が徹底されている方です。そして確固たるファン・ベースを持っています。ミュージカル分野をメインにしているにも関わらず、これ程の確固たるファン・ベースがある俳優はなかなかいないのではないでしょうか。それくらい稀有な俳優ですね。

── 同僚俳優たちにとって‘リュ・ジョンハン’という存在は?

 ジョンハン氏は40代に入り、現在の韓国ミュージカル界においてはベテランの域に入っていますが、未だに歌唱力や男性主人公としての魅力が衰えることなく、しかもそれが増しています。先ほども言いましたが、自己管理力も高いために、後輩ミュージカル俳優たちの良いロールモデルになっていると思います。

── 韓国ミュージカル界は若い層の観客が多いですが、そんな中40代半ばの‘リュ・ジョンハン’という俳優の存在は?

 ジョンハン氏は若いファンだけでなく、比較的年を重ねたファンも魅了する俳優です。まずはイメージ自体が紳士で、礼儀正しいですし、それに見合う歌唱力もある。そしてそれを長い間維持してきたのが、様々な層にアピールする要因なのだと思います。そういったことが重なり、若い層をも魅了し続けるのです。

── リュ・ジョンハンさんが韓国ミュージカルの発展にどのように寄与してきましたか?

 ジョンハン氏は長い間トップとして活躍し、そして作品のクオリティを高くしてきました。その過程で、本当に多くの観客をミュージカルの劇場に連れて来てくれたと思います。

 

パク編集長が語るリュ・ジョンハンの魅力

 

── 編集長が考えるリュ・ジョンハンさんの魅力とは?

 非常にユニークで独特な声音でしょうか。唯一無二の歌唱だと思います。そして、素敵なファンタジーを観客に抱かせることができる男性的な魅力。これを出せる俳優はなかなかいないんですよ。

── 編集長が考える、リュ・ジョンハンさんのハマり役は?

 『オペラ座の怪人』のラウル役でしょうね。ラウルはもともと、ヒロインを包み込むような暖かい存在です。それにジョンハン氏の話し方や、礼儀正しく高い教育を受けた背景が連想される品格ある姿がぴったりとハマったと思います。優しい声のトーン、そしてマナーある動作、まさにラウルそのものでした。

── リュ・ジョンハンさんの歌唱の中の優れているところは何でしょう?

 高音を出すときに、ベースはクラシックな声楽の発声でもあるのですが、その上を行く爆発的な音を出す時がありますね。予想だにできない音と言いますか。一見危ういのですが、そこが観客を魅了するポイントだと思います。‘忘れられない声’というのかな。

── 今まで取材した時のエピソードなどありましたら教えてください。

 ファンとの関係をとても大切にする俳優ですね。ファンに対する感謝、自分を応援してくれることに対して、心から感謝しています。そしてファンを大切にすることにとても神経を注いでいますね。そんなことがインタビューをした会話の節々から感じられました。

── 取材を受けないことでも有名なリュ・ジョンハンさんですが、どうでしょう?

 ミュージカル専門誌としてはとっても困ってしまうのですが(笑)、もともと彼はある時点から「インタビューはたくさんしたので、もうあまり語ることがない」と、取材をあまり受けなくなりました。読者や観客はとても彼のことが気になってはいるのですが、本人が取材を受けない方針なので、我々は取材のラブコールを続けていくだけですね。

 韓国にはプレスコールという、公演作品のハイライトを取材する機会があるのですが、ジョンハン氏はそのプレスコールにもなかなか出てこないことでも有名です。稽古や作品の完成度を高めるため、インタビューなどを控えることは最もだとは思うのですが、プレスコールはミュージカル作品のプロモーションでもあるため、一般の観客の皆さんにも広報できる機会です。

 韓国ミュージカルの作品成功のためにも、主人公としてぜひ出て来てほしいと思います。例えば、彼の歌がYoutube等に残って、それを聞いたミュージカル俳優を目指す若者たちや、劇場に足を運ぶ観客達もたくさん出てくるはずですから。

──今後、リュ・ジョンハンさんに期待することは?

 40代を超えた俳優が、歌唱力、人気を維持することは大変難しいのですが、彼はそれを続けています。今後も末永く、現在の技量・自己管理を持続していってほしいです。

──ありがとうございました。

【THE MUSICAL】

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 韓国で刊行されている韓国ミュージカル唯一の専門誌。今年で16周年を数え、韓国ミュージカル俳優のインタビューや作品の解説だけでなく、毎号新たに撮りおろしされる俳優たちの美しいグラビアで、韓国内外でも評価が高い。

 リュ・ジョンハンさんが表紙を飾った『THE MUSICAL』はこちら!

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 本サイトオープンから半年。韓国ミュージカル界が誇るリュ・ジョンハン俳優のことを日本のみなさんにご紹介できるなら、とインタビューをご快諾いただき、貴重なお話を聞かせてくださったパク編集長に、改めまして御礼申し上げます。

 

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コメント一覧

  1. minako より:

    立場は違えぞ、その道のスペシャリストが、ミュージカル界きってのスペシャリスト リュ ジョンハン俳優を語る
    とっても面白い企画をの実現。スゴいです!
    ファンタジーを抱かせてくれる❗、この的確な表現に思わず拍手を贈りたくなりました。
    そして、舞台から降りたときの彼の紳士的な姿に
    誰もが魅了されていますよね?
    品格。実にリュ ジョンハンさんの事ですね。

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